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Q1 悪い歯並びを放っておくとどうなりますか?
たかが歯並びという気もするのですが? |
A |
悪い歯並びをそのまま放っておくと次のような障害があるといわれています。
1.“むしば”や“しそうのうろう”になる可能性が高くなります。“プラーク”と呼ばれる細菌の固まりがたまりやすく又歯磨きがしにくくなるためです。
2.発音がしにくくなります。特に英語のth,f,v音−例えば this,the,very,five などが困難になります。これは欧米人の間で矯正治療が常識となっている理由の一つです。
3.食物がよく噛めません。歯並びが悪いと当然食物がよく噛めなくなります。そのため、胃や腸などの消化器に負担をかけることになります。もっとも、歯並びが悪いのは生まれつきなので自分自身では“よく噛める”という感覚がわからないと思いますが。
4.虫歯の治療でかぶせたりすることが非常に難しくなります。多くは、見た目や機能的に妥協が必要となり、場合によっては葉を抜くことになるかもしれません。その後、ブリッジや入れ歯になるわけですが、やはり妥協が必要となります。
5.顎関節に障害を起こすことがあります。若いうちは何ともなくとも何十年と経つうちにだんだんと悪くなり、口が開かなくなったり、顎の関節が痛くなったりすることがあります。
6.心理的に悪影響があります。見た目が悪いのでコンプレックスを持つようになり、性格が暗くなったり、引っ込み思案になったり、あるいは友達を避けたりする原因になるでしょう。
7.特に成長期に悪い歯並びを放っておくと顎や筋肉の成長のバランスが崩れて顎のズレがひどくなったり、顔が曲がったりすることがあります。
悪い歯並びを放っておくと以上のような障害がおこるといわれています。 |
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Q2 いつ頃始めたら良いでしょうか? |
A |
患者さんにとって異なるので診察してみないと何ともいえません。成長に悪影響を及ぼす可能性の高い症例は早いうち、大体5〜6才頃が良いと思います。又、逆に全部永久歯になってからの方が治療しやすい場合もあります。永久歯の生え揃うのは大体12〜13才頃ですから治療開始はそれ以上の年齢ということになります。とにかく気になったら相談されることをおすすめいたします。 |
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Q3 どのような歯並びが成長に悪影響を及ぼすのですか? |
A |
出っ歯、うけ口、前歯の噛み合わないものなどです。又、普通気がつかないのですが奥歯の噛み合わせが逆になっていて、真ん中がズレている場合は特に悪影響があります。 |
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Q4 今27才なのですが、治るものなら治療したいのですが? |
A |
上顎と下顎のズレがなければ年齢に関係なく治療は可能です。何才でも歯は動きます。但し、年齢が高くなると治療期間が若干長くなったり、痛みが多少強いこともあります。 |
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Q5 装置を入れて邪魔になったりしませんか?又痛くありませんか? |
A |
装置を入れて何ともないと言ったら嘘になります。入れてから一週間位は気になるようです。だんだん慣れてきますので心配することはありません。痛みも一週間位すると慣れてきます。患者さんによっては全く痛みを感じない人もいます。今まで何人もの患者さんが同じ経験をしていますので心配いりません。 |
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Q6 治療期間はどの位でしょうか? |
A |
患者さんによって異なりますがので一口には言えませんが永久歯になる前の治療で半年から一年位、永久歯の治療で一年半から二年位と思って下さい。これは矯正装置が入っている期間です。矯正装置をはずした後、骨が固まるまで歯をとめておく必要があります。この事を保定と言いますが、この期間が一年から二年位です。詳しくは診断の結果お話しすることになります。 |
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Q7 月にどの位通院するのですか? |
A |
装置が入ってからは月に一度(4週間間隔)の通院です。 |
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Q8 矯正装置をはずしたあと保定装置になるときに再び料金を支払うので しょうか? |
A |
矯正装置量は治療目標が達成されるまでの費用です。治療契約書にある事例を除き、何回装置を変えたとしても全て最初の料金に含まれます。もちろん、保定装置もその中に含まれます。但し、患者さんの不注意で装置を壊したり、無くした場合には実費をいただきます。又、混合歯列で目標を終了し、後に永久歯列で最終目標を達成させる症例では、移行する際に装置料の差額をお支払いいただきます。 |
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Q9 かなりひどいのですが、治りますか? |
A |
患者さんをみないと何ともいえませんが、かなりひどくても上あごを下あごのズレは小さければ目標の設定に限界はあっても治ります。あごのズレが大きい場合やあごが変形しているときは矯正治療だけでは治りません。外科的な処置が必要となります。 |
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Q10 前に歯を抜かないと治らないと言われました。虫歯でもない歯を抜くのは 抵抗があるのですが?
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A |
気持ちはよくわかります。しかし現在、矯正治療の約70〜80%は歯を抜いて治療します。なぜ歯を抜くかといいますと、一つはあごの大きさに比べて、歯が大きすぎる場合に歯を間引きして歯の数でバランスをとる時に、二つめは出ている歯を引っ込める時に歯を抜きます。歯は上下きれいにかみあってこそ能率的に仕事することができます。歯の数がいくらそろっていても、かみあわせが悪いと仕事の能力はおちます。歯の数が少なくても上下の歯がきれいにかみあっている方が仕事の能力はずっと高くなります。 |
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Q11 どの歯を何本抜くのですか? |
A |
どこの歯を何本抜くのかは、患者さんによって違います。詳しくは検査をして診断の時にお話いたします。 |
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Q12 歯を抜いたあとは入れ歯かブリッジにするのですか? |
A |
歯を抜いたあとは歯を動かして隙間を全部なくします。従って入れ歯やブリッジにはなりません。歯がきれいに隙間なく並ぶので、どこの歯を抜いたのか、まずわからないと思います。 |
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Q13 矯正装置を入れるとむし歯になると聞きましたが?
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A |
むし歯になるのは歯みがきのしかたが悪いからです。装置を入れてむし歯になるような方は矯正しなくてもいつかむし歯になると思います。しかし、矯正装置が入ると歯みがきがむずかしくなるのは事実です。従って、普通の人以上に歯みがきをていねいにする必要があります。装置が入ってから歯みがきの指導をいたします。 |
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Q14 男の子なので多少歯並びが悪くてもと思っているのですが? |
A |
子供は男の子、女の子を問わずに意外に劣等感を感じているものです。例えば学校であだ名をつけられたりするかもしれません。しかしその劣等感をみせなかったり、気にしていないフリをしているのかもしれません。そこで子供が写っている写真を見てください。歯並びにコンプレックスを持っていると写真をいやがったり、歯並びを隠すために無理に口を閉じて笑顔がなくなります。笑顔の写真がたくさんありますか? |
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Q15 原因は何でしょうか? |
A |
非常に難しい質問です。色々といわれていますがよくわからないともいうのが答えです。しかしある程度、遺伝が関係していると思われるものもあります。又、乳歯の時にむし歯をたくさんつくってしまうとかみあわせが悪くなる確立が高くなるようです。 |
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